【子ども会議「マスクについて」】

参加者:小学生8名、高校生3名、壁にかくれて様子をうかがう子2名。

もともと「マスクをしてきてください」というルールしかない木と花の大ぼうけん。

そこへ「マスクをしてない人がいて困る」という子どもからの問題提起がありました。

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マスクについて、みんな何か意見ある?と尋ねると、唐突すぎたのか、考え込み沈黙。女の子がサッと手をあげ一言「コロナなくなってほしい!」と。そうだよねぇ。ほんとにそうだね。

そこから、徐々にいろんな意見が出始めました。

「ご飯をたべるときもず~っとマスクして、口に入れる瞬間だけマスクをずらしたらどう?」「飛散防止のパーテーションを置いたらいいと思う」「せきやくしゃみが出るときはマスクの上から、腕でかくす!」

高校生からは「みんなで集まれるのは子ども食堂のいいところだけど、食事だけは少人数制にするとか制限しては?」「食べるときはおしゃべりしないルールにしては?」「同じ方向を向いて食べるのは?」という意見が。

それに対し「で、、でも!それは我慢できないと思う!」と一生懸命反対意見を出す小学生。

「おしゃべりは、絶対しちゃうし、順番で少しの人数で食べるってことは、待たなきゃいけないってことでしょう??子どもは待てないと思う」「同じ方向向いて食べるのも、無理だよ!絶対忘れてあっちこっち向いちゃう!」という主張でした。

結論①マスクは今まで通りする(食事時だけ外す。遊びのときはつける)②食事テーブルにパーテーションを置く③セキやくしゃみなど人に向かってツバを飛ばすのは、パーテーションがあってもやっちゃいけない。

会議が終わった後、ある高校生がポツリと「自分は子どもたちの気持ちを考えていなかった」と言いました。でも、小学生の意に反する意見があったからこそ、反対意見が出て、おしゃべりが盛り上がりとてもよかったよ、と伝えると、高校生はきょとんとしていました。あの意見のおかげで、子どもたちの本音が引き出せたのだから。

子どもが自ら、「ここまでは、妥協できるけれど、それ以上は我慢できない!」と主張するのは、簡単なようで難しいと思います。それができたのは、高校生が醸し出す小学生への心理的安全性のなせる業なのだと、とても豊かな会議でした。

NPO法人木と風の香り

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